ここではシミや汚れなど売却時の査定の際に影響する切手の状態について紹介しています。
切手買取の査定では希少性はもちろん重要ですが、保存状態も査定額にかなり影響します。状態が悪いと業者によっては買取をしてもらえない場合もありますので、以下の点を必ずチェックするようにしてください。
切手の裏面にはスポンジなどで湿らせて郵便物に貼り付けるための糊(裏糊)が付いています。この糊が取れていると、その切手がたとえ未使用品であっても評価額が下がってしまいます。
これはコレクターが切手の状態を気にするためで、糊が取れている状態を「糊落ち」と言って完全品ではないものとして扱われます。
但し、戦後の食糧難の時代には最初から糊が付いていない「糊無し切手」も発行されています。この場合、期間が限られていて発行数も少ないためコレクターには珍重されます。
ヒンジとは切手の大きさより一回り小さいサイズのハトロン紙片で、上部がへの字型に折り返されて、切手をアルバムなどに貼り付ける際に蝶番(ちょうつがい)の役割をするものです。
昔はコレクターの間では当たり前のようにヒンジが使われていましたが、ヒンジに代わる透明フィルムが開発され未使用切手をヒンジで貼ることはほとんど無くなりました。
ヒンジは剥がした部分に多少の跡が残ります。このヒンジ跡は無い方が高値が付きますが、以前はヒンジ以外に保存方法が無かったという事情もあり、これにより著しく評価が下がるということはありません。
シミや汚れがあると切手の査定額に響きそうなことはコレクターでなくても想像しやすいでしょう。この場合、図柄が印刷されている表面だけでなく裏面にある場合も評価を下げるポイントになるので注意が必要です。
また目立った汚れは無くても印刷が色あせてしまったり、変色があったりすると評価額にかなり影響します。
外側から目につく場所だけでなく裏面も含めていかに良い状態が保たれているかを見られますので、未使用切手だからといって安心はできません。
一般的に使用済の切手は価値が無いものと判断され、買取業者に持ち込んでも査定対象にならないこともあります。だからといって全部捨ててしまうことはおすすめしません。
というのも使用済切手のコレクターが少なからず存在するからです。また使用済切手の買取を専門にしている業者もあります。何に価値を見出しているかというと切手とセットになった消印です。
どこで押されているか、どこに運ばれていたのかがわかるものや、切手の枠内にキレイに押された消印(満月という)は価値が高くなります。したがって封書ごと切手が見つかったという場合は剥がさないことです。